電子マネー
電子マネーは特定の加盟店で金銭と同様に利用することができる擬似通貨のことを言います。事前に購入して利用する場合は前払い方式と呼ばれ、残高がなくな るとチャージすることで繰り返し利用することができます。テレフォンカードやハイウェイカードなどかつてあったプリペイドカードが発展して繰り返し利用で きるようになったのが電子マネーです。クレジットカード会社が提供している電子マネーはクレジットカード機能を応用したもので、チャージする必要がなく一 定の利用枠で利用できます。ただし、クレジットカードに追加する機能であるため、利用するためには審査を受ける必要があります。既にクレジットカードを 持っている場合はほとんど審査なしで発行が可能ですが、新規に申込する場合にはクレジットカード審査を受けないと利用できません。
Edyとは?
Edyは前払い式の電子マネーで、利用する場合はお金を先に支払うことで金銭と同様にキャッシュレスで買い物ができるシステムです。ソニーが開発し たFelicaと呼ばれるIC通信システムを応用して、携帯電話やICカードに搭載して利用します。残高がなくなればチャージ(入金)することで何度でも 使えるという特長があります。テレフォンカードやハイウェイカードなど過去にあった前払い式のプリペイドカードは使い捨てでしたが、電子マネーEdyは何 回も利用できる点で進歩しています。
Edyへのチャージはコンビニに設置されているチャージ専用の機器以外でも、パソリなどを利用して自宅で行うことができます。Edyのチャージは クレジットカードを利用して行うことができ、一部のクレジットカードではEdyチャージでもポイントを貯めることができます。またEdyはANAと提携しているため200円のEdy利用で1ANAマイルが付与されます。これとEdyチャージによるポイントを貯めることでANAマイルを貯める方法があります が、Edyチャージでポイントが付与されないクレジットカードが多くなり効果は薄れています。
IDとは?
IDはNTTドコモと三井住友VISAカードが開発した後払い方式の電子マネーです。電子マネーEdyは前払い方式なので、残高がなくなると チャージ(入金)する必要がありますが、後払い方式はその必要がなく、クレジットカード機能により一定の金額の範囲で利用が可能です。後払い方式の電子マ ネーは他にも三菱UFJニコスのSmartplusやJCBカードのQUICPayがありますが、機能面では変わりありません。自分が持っているクレジッ トカードによって利用できる電子マネーが違うだけです。
IDは三井住友VISAカードを中心に利用できますが、VISAグループではSmartplusを応用したVISA TOUCHを採用しています。同じVISAでも利用できる電子マネーが違います。しかし機能面では変わりがないのでそれほど電子マネーの違いを気にする必 要はありません。後払い方式の電子マネーはチャージが不要というメリットがありますが、クレジットカード機能を利用するため利用するためにはクレジット カードが必要です。クレジットカードを持っていない場合にはクレジットカードを申込して審査を受ける必要があります。その点ではすぐに利用できる前払い方 式と比べてややデメリットになります。
QUICPayとは?
QUICPayはJCBカードが開発した電子マネーです。クレジットカード機能を利用した後払い方式で、携帯電話やICカードに搭載して利用しま す。利用するためにはクレジットカードが必要で、クレジットカードを持っていない場合にはクレジットカードと同時に申し込みをする必要があります。ETC カードのような単独では利用できない子カードの一種です。こうした電子マネーは三菱UFJニコスのSmartplusや三井住友VISAカードのiDがあ りますが、機能面では変わりがありません。
前払い方式の電子マネーと比べるとチャージが不要な分、残高を気にせずに利用できるメリットがあります。しかし、クレジットカードを作ることができなければ利用できず、誰でも利用できる前払い方式と比べると利用者が限定されるデメリットもあります。
Smartplusとは?
Smartplusは三菱UFJニコスが提供する後払い方式の電子マネーです。電子マネーとしてはEdyが有名ですが、クレジットカード会社が電子 マネーを発行した理由は小額決済市場への参入という目的があります。クレジットカードはスーパーなどの小額利用ではサインレスなどのシステムを導入してい ますが、電子マネーEdyが普及したことからクレジットカード利用率はそれほど高くありませんでした。そのためEdyにはないチャージ不要というメリットを前面に出して後払い方式の電子マネーの普及を図っています。
SmartplusはVISA TOUCHという名称でVISAグループでも導入されています。三井住友VISAカードではiDを導入していますが、VISAグループはまったく別のシス テムを導入したことになります。三井住友VISAカードとVISAグループは一体のようですが、こうしたシステム導入面からはまったく別の企業であること がわかります。
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